はじめに
どうも、ラノベ新人賞40回以上落選中、ラノベ作家志望者ぶんぶんスクーターです。
今回はラノベ作家志望者がおすすめするロボットアニメ《裏》5選ということで、「プロのラノベ作家志望者がおすすめするロボットアニメ5選」に入りきらなかったロボットアニメを5つ、ランキング形式でご紹介したいと思います。
では早速、第1位から!
第1位 伝説巨神イデオン
あらすじ
西暦2300年代、地球の植民惑星ソロ星。そこに、異星人バッフ・クランの高官の娘カララがひとり先行してソロ星に降り立ったことをきっかけに、両者は交戦状態に入ってしまう。
突然の異星人の攻撃にパニックに陥るソロ星の人々。そんな中、ソロ星の少年コスモや研究者シェリルらが乗った古代遺跡から発掘された巨大メカが意志を持つかのように動き出す。それが、伝説の巨神イデオンだった。
混乱の中、もうひとつのメカが始動する。イデオンの母船ソロシップだった。
こうして、バッフ・クランの追撃を逃れるため、ソロシップは宇宙へと逃亡の旅に出る。乗りこんだのは、イデオンのパイロット・コスモやカーシャ、リーダーのベス、そして異星人の女カララたちだった。
未知のエネルギー・イデによって動くイデオンとソロシップは、時に意のままにならない。だが、危機に陥ったときには、思いがけぬ力を発揮してバッフ・クランの撃滅する。その正体はなにか。それは伝説の無限力なのか。
《引用元:https://www.sunrise-inc.co.jp/work/detail.php?cid=119》
みどころ
本作の特徴をひとことで表すなら、『リアリティ』だと思います。
もちろん、『イデ』という超常的なエネルギーにリアリティを感じているのではなく、ソロシップという閉鎖空間に置かれた人間たちの感情面のリアリティです。
主人公のコスモとヒロインのカーシャもすぐ喧嘩するし、リーダーのベスもなんか好かれてる感じしないし、シェリルも色々面倒くさいこと言って来るし……。
回を追うごとに登場人物たちは追い詰められていき、最終回でいよいよこれどうしようもないんじゃないの、となったところでイデの力が発動。
皆さんご存じの、「その時だった、イデの発動が起こったのは…」という台詞と共に登場人物が全滅するわけです。
ソロシップ内のリアリティだけでなく、バッフ・クラン側(相手側)のリアリティさえも追求し続けた結果、全滅するべくして全滅した。夢もロマンもなく、製作者の執念によって物語が終結した。そんな凄まじい唯一無二の作品が『伝説巨神イデオン』―――と、ぶんスクは感じました。
ぶんスクのおすすめポイント
『伝説巨神イデオン』を面白いアニメとは、実は思っていません。
しかしながら、監督である富野喜幸氏が持つリアリティへの感覚、思想が限界まで込められた渾身の出来であることは間違いないと思っています。
そういう意味では、こんなアニメは誰にも作れない。というか、作ってしまっても「イデオンの真似だよね」、という風になってしまうんじゃないかと。
『和平するつもりで白旗を上げたら、相手にとって白旗は宣戦布告(皆殺し)の意思表示だった』という設定をポンと持ってこれる辺り、極まってますよね。
そんなイデオンですが、ぶんスクが一番好きな回は第14話「撃破・ドク戦法」。
この回で初めて、イデオンが全身からミサイルを発射するいわゆる「カミューラ・ランバンアタック」がお披露目されるわけです……が。
そこに至るまでの経緯がえげつない。
①コスモたちは地球連合軍の基地へたどり着く。
②直前の戦闘で精神的に傷ついたコスモ。基地司令官のカミューラ・ランバンはそんなコスモに息子の姿を重ねる。
③バッフ・クランが襲って来る。
④コスモを避難させようとしたランバンは、敵の攻撃を受けメカの下敷きになる。
⑤ランバンを助けようとするコスモだったが、コスモがランバンの手を引いたことが原因でランバンは絶命する。(恐らく下敷きになっていた下半身と上半身が……。)
⑥イデオンに乗り込んだコスモは、全方位ミサイルでバッフ・クランを迎撃する。
すげえなあ。
傷ついたコスモを立ち直らせたのは誰かの優しさではなく、より残酷な(恩人の命を自らの手で奪うという)現実だった、というのがね。
ぶんスク程度の作家見習いにはそんなストーリー、とても描けません。
まあ、そんな話をラノベで書いても一次選考で落とされちゃうような気もしますけど。
というわけで『伝説巨神イデオン』、おすすめです。というか、アニメが好きなら一度は見て欲しい作品です。アニメの概念が覆ります。
第2位 トップをねらえ!
あらすじ
宇宙パイロットに憧れるタカヤノリコは、おねえさまに見守られ、コーチの特訓を受けながら遂に宇宙に旅立つ。強力なライバルの登場、敵宇宙怪獣との遭遇、そして父の戦艦「るくしおん」がノリコの目の前に…。
《引用元:https://www.animatetimes.com/tag/details.php?id=1435》
みどころ
美少女がロボットに乗って宇宙怪獣という謎の生命体と戦う話―――なんですけど。
第1話に関しては「エースをねらえ!」と「トップガン」を足して2で割ったか割らないか、みたいな話なんですけど。
あーはいはい、そういう(80年代当時の)ありがちなやつね、といって手を出したが最後。
第2話からの重厚なSF感にやられました。
そして第4話でいよいよ姿を見せる、主役メカであるガンバスターの発進シーン。
さらに第6話「果てしなき、流れの果てに…」の唐突なモノクロ・シネスコ作画。圧倒的なラスト。
沖縄のパイロット養成学校から始まった物語が、気づけば銀河規模、数万年規模のストーリーになっているという加速度的なスケールの広がり方は、『トップをねらえ!』ならではと言えるでしょう。
ぶんスクのおすすめポイント
第1話から第6話まで全部おススメしたいんですが、ここは端的に3点に絞ってお話ししましょう。
るくしおんの艦橋シーン(第2話「不敵! 天才少女の挑戦!!」より)
太陽系を亜光速で横切る謎の物体の調査へ向かうノリコたち。
物体の正体は、行方不明になったノリコの父親が乗っていたはずの宇宙戦艦「るくしおん」だった。
ウラシマ効果によって、「るくしおん」艦内では、ノリコの父が行方不明になってからわずかな時間しか経過していない。
父との再会を求め「るくしおん」艦橋へと向かうノリコ。
そして艦橋へ続くハッチを開いたとき、ノリコが見たものは――――。
というお話なんですが。
このシーン、無音の演出が良いんです。
で、元々は、「娘の誕生日に光の速度で帰ってくるよ」って言ってたお父さんが本当に亜光速で帰って来たら面白いよね、という本作プロデューサーの岡田斗司夫氏のギャグを基に作られた話だったそうなのですが、そうとは感じられない感動的なストーリーに仕上がっています。
山賀博之氏がこの脚本を執筆する際に「泣かせ」を盛り込み、その脚本を見て庵野秀明氏は本作の監督を引き受けることにしたのだとか。(参考…「遺言」 著:岡田斗司夫)
ただの美少女ロボットアニメだと思ったら大間違いだよ、という製作者側の意図が感じられる第2話、おススメです。
ガンバスター発進シーン(第4話「発進!! 未完の最終兵器!」より)
宇宙怪獣との戦闘でみんなボロボロだ!
もう自爆するくらいしか手はないぞ、どうするんだ!
そのとき。
「艦長!」
「なんだ!?」
「第7ハッチが開いています!」
「何!?」
デンドンデンドンデンドンデンドン……(ガンバスター、黒煙と共に腕を組んで登場)
えー、この格好良さはラノベ作家志望者程度の文章力では表現できません。
とにかくシビれます。
その後のガンバスター無双シーンもめちゃくちゃワクワクします。
大ピンチ → 奇跡が起こるしかない → 奇跡が起こった! の流れが完璧です。
こういうのをカタルシスというんでしょうか。
皆さんもぜひ、「トップをねらえ」第4話を見てカタルシスに酔いしれてください。
「オカエリナサイ」(第6話「果てしなき、流れの果てに…」より)
説明は、要らない。
とにかく見て欲しい。
ですが、たとえバスターマシンの縮退炉を起爆剤にブラックホール爆弾を爆発させて銀河の中心部ごと宇宙怪獣を消し飛ばした結果、ノリコとカズミが1万2千年の未来に行ってしまったとしても、そこにはちゃんと彼女たちを待ってくれている人たちがいる。
それを感じさせるラストシーンに、ぶんスクもつい涙腺が緩んじゃいましたね。
え?
6話のオチを説明しちゃってる?
知りませんね……。
というわけで、トップをねらえ! 第6話「果てしなき、流れの果てに…」もぜひご覧ください!
第3位 ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日
あらすじ
来るべき近未来、人類は革新的なエネルギーシステム・シズマドライブにより平和を享受していた。だが、その陰では謎の秘密結社・BF団が暗躍。ジャイアントロボとその操縦者・草間大作、そして国際警察機構のエキスパートたちはBF団の陰謀に立ち向かう。
《引用元:https://filmarks.com/animes/2899/3672#google_vignette》
みどころ
作画のクオリティがすさまじい!
登場人物のキャラがみんなカッコいい!
台詞のひとつひとつがぐっとくる!
特に、作中のテーマともいえる草間博士の台詞、「幸せは犠牲なしに得ることはできないのか。時代は不幸なしに越えることは出来ないのか」。
劇中で何度も繰り返されるこのセリフを象徴するように、最終話である第7話までに次々と登場人物たちは壮絶な死を迎えます。
そうした犠牲の先に、『幸せ』はあるのか。それこそがこのアニメの根幹であり最終話で描かれ―――ているというわけではないのが、本作の魅力ですね!
ぶんスクのおすすめポイント
ちゃんと言い残してよ!!!!
みんなの犠牲は何だったんだよ!!!!!
結局このアニメ、↑の一言に尽きるんじゃないかなあとぶんスクは思ってます。
ディスコミュニケーションが生んだ悲劇という面では、イデオンに通じる部分もありますね。
その真相は、ぜひみなさんの目でお確かめください。
あと、ロボットより強い人間が山のように出て来るし。
正直、ロボットよりも人間の方が目立つアニメ……いや、第7話でジャイアントロボの左目に乗り込む大作君、かっこよかったでしょ? だからロボットアニメという括りでいいんです、「ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日」は。
登場人物がとにかくハイテンション。作画がとにかくハイクオリティ。外連味溢れる本作を、みなさんもご覧になってはいかがでしょうか。
第4位 ブレンパワード
あらすじ
現在から数十年後の近未来。人類は太平洋の海溝に沈む謎の遺跡を発見した。その巨大構造物に「オルファン」と名付けた研究者達は、「オルファン」が生体エネルギーを吸い取りながら宇宙へと旅立とうとする生命体であると解明する。地球に絶望する人々は「リクレイマー」となり、オルファンを移民船として宇宙へ旅立とうと計画。オルファンが蘇るに従い、世界各国で発見される謎の円盤状物質「オーガニック・プレート」から、次々と「アンチボディ」と呼ばれる未知の物体が生まれ始めると、リクレイマーはオルファンと同調するアンチボディを「グランチャー」と名付け、浮上のための行動を開始した。
だが、浮上に伴う地殻変動により、三年間で世界13の都市が半壊(主要都市が壊滅)。この未曾有の危機に際し、国連はオルファンに対抗する箱船として戦艦ノヴィス・ノアを建造し、オルファンに反発するアンチボディ「ブレンパワード」を使ってオルファンの浮上の阻止作戦を遂行。
そんな中、「リクレイマー」の中核をなす伊佐未夫妻の息子、勇が、リクレイマーに反発してオルファンから脱走、ノヴィス・ノアの乗員となり、物語が動き出す。
《引用元:http://brainpowered.jp/outline/》
みどころ
『ブレンパワード』の魅力は、やはり『親と子』の描写だとぶんスクは思っています。
主人公である勇と、「リクレイマー」に所属する両親の対立。
ライバルであるジョンサンとその母親であるノヴィス・ノアのアノーア艦長の対立。
生命エネルギーを吸収し旅立とうとする「オルファン」でさえも、母体から栄養を摂取し生まれる胎児のメタファーであるように思えます。
物語の随所にちりばめられた『親と子』の要素と、それらの先に描かれる結末。それが本作の見どころです。ぶんスク的には。
ぶんスクのおすすめポイント
『親と子』の描写が魅力であるとお伝えしましたが、ぶんスクがおすすめしたいのは、主人公のライバルであるジョナサンとその母親、アノーア艦長の関係性です。
ジョナサンと対峙したアノーア艦長は、それがきっかけで精神的に不安定になってしまいます。
そしてプレートと接触し行方不明になってしまうのです――が。
同時に、ジョナサンの元へバロン・マクシミリアンという全身をマスクとマントで覆った人物が現れ……。
いや、こう書くとバロンの正体はバレバレなんですけど、ぶんスクがこのアニメを視聴していたときは全く気が付きませんでした。
ジョナサンとの関係をやり直そうとしたアノーア艦長。しかし、ジョナサンがバロンの正体に気づくのは本編のラスト。
すれ違いを重ねた二人が、最後の最後になってようやく和解することが出来た―――というオチになっています。
親の心子知らずという言葉がありますが、本当にその通りだなあ、と。
姿や名前を変えてまで、というかそうでもしなければ息子であるジョナサンと関わることができなかったアノーア艦長の不器用さが印象的でした。
第5位 機動戦艦ナデシコ
あらすじ
突如、木星蜥蜴(もくせいとかげ)と呼ばれる謎の敵がユートピアコロニーを襲った。
その戦闘力は圧倒的で、火星、月の裏側を次々に制圧してゆく。
そんな時、地球の平和を守るべく(!?)民間企業ネルガルは、実験戦艦 ND-001 ナデシコの建造を終了していた。
ナデシコの艦長は火星出身のミスマル・ユリカ。出港間際のナデシコに、火星生まれの青年、テンカワ・アキトが偶然乗り込む。二人は幼馴染であった。アキトは突然の敵襲により、機動兵器エステバリスのパイロットとして敵と戦うことになってしまった!!
《引用元(「あらすじ」から一部抜粋):https://king-cr.jp/special/nadeshiko/》
みどころ
最初は他人同士だったナデシコクルーが、長い航海の中で成長し、『仲間』になっていく過程の描写の丁寧さは素晴らしいの一言に尽きます。
しかしそれだけではなく、ナノマシンを体内に注入することでコンピュータと脳を同期させる「IFS処理」や高度な科学技術を持ったとされる「古代火星文明」など、重厚なSFの香りを感じさせるのもまた魅力です。
何より、アキトとユリカを巡るラブコメやドタバタコメディと、その裏で展開されるクルーの死などのシリアス展開といった、「ナデシコ」という空間で繰り広げられるドラマの重厚感は「機動戦艦ナデシコ」ならではと言えるでしょう。
令和となった現在でも通用する、普遍的な面白さを備えた一作。おすすめです。
ぶんスクのおすすめポイント
やっぱりホシノ・ルリちゃん!!!!
「バカばっか」って言われたい!!!!!
第5話のルリちゃん『航海日誌』から始まるホシノ・ルリ劇場は必見です!!
そして何より―――劇場版ですよねッ!!
本作の劇場版である『機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』は、テレビシリーズのラストから3年後が舞台です。
「ヒサゴ・プラン」というボソンジャンプを利用したワープ航路の実験用に建造されたコロニーが次々と襲撃されるという事件が起こる中、16歳になったホシノ・ルリが「ナデシコB」の艦長としてその解決に動き出すというストーリーなのですが……。
冒頭はアキトとユリカの墓前と遺影から始まる、という……。
すごいですよね。
そして実は生きていたアキトは復讐者となってルリの前に姿を見せるのです。
アキトが操る機体、ブラックサレナの勇姿も見逃せません。
ラストシーン、ブラックサレナのフェイスマスクが剥がれ落ちた下から現れるのは―――いや、これはもう、ぜひ劇場版本編をご覧になってください。
というわけで「機動戦艦ナデシコ」、劇場版まで含めておススメです!!!!
おわりに
ここまでご覧になったみなさん、本当にすみません。
マジでぶんスクが好きなロボットアニメをおすすめするだけの記事になってしまいました。
ですが今回ご紹介したロボットアニメ《裏》5選はぶんぶんスクーターがネタに困ったときよく見返していた作品ばかりです。
是非皆さんも参考に―――なるかどうかは皆さん次第かもしれません。
それではまた、ラノベ新人賞を受賞するその日まで。
ぶーん(ぶんスク、走り去る)。
コメント